2020Sシラバス
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初年次ゼミナール文科 31764 木 3 授業の目標・概要 【共通目標】 31765 木 3 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回目の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 2020年は日本の戦後文学を代表する作家三島由紀夫が衝撃的な割腹自殺を遂げてちょうど50周年に当たります。文壇のスターとして戦後脚光を浴び続けた三島でしたが、復興し経済発展を続ける日本の姿に強い違和感を感じていました。それは自らの存在に関する「ニヒリズム」ともつながっていました。この授業では彼の代表作『鏡子の家』(昭和34年)を読むことで、彼が見据えていた戦後社会の問題、さらにはより哲学的な、「世界の存在」の問題を考える糸口にしたいと思います。というのも彼が抱えていた問題は現代の問題に通じるところが非常に多いからです。三島由紀夫というと『金閣寺』が真っ先に思い浮かぶ人が多いかもしれませんが、あの作品は実はきわめて難解です。それに比べ、三島自身も最も評価していた『鏡子の家』は構造が単純で読みやすく、かつ彼自身の思想がよりストレートに表現されている面があります。授業の前半はこの作品を読み、後半はこの作品へのさまざまな批評、研究を読みます。そして最終的に文学作品をアカデミックに研究する方法も会得していただきたいと思います。 【学術分野】国文・漢文学 【授業形態】文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 三島由紀夫 出版社 ISBN 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 戦後日本、文学、三島由紀夫 教科書 ガイダンス 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回目の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 高校の国語科でも多く扱われる教材「羅生門」を書いた芥川龍之介の短篇小説を取上げ、小説テクスト分析の基本的な考え方および文学研究の基礎を実践的に学ぶ。扱う作品については、学生から希望があればそれを生かしつつ、教員からも候補を提示し、最終的には授業の中で決定する。著名作からマイナーな作品まで、様々な芥川の作品を読んで作家への理解を深めつつ、これまでの国語とは異なる、創造的な読解の面白さを体感してほしい。 【学術分野】国文・漢文学 【授業形態】文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 日本近代文学、芥川龍之介、テクスト分析、文芸批評 教科書 ガイダンス 鏡子の家 新潮文庫(改版) 978-4101050065 115教室 116教室 三島由紀夫と戦後日本 芥川龍之介を読む 田尻 芳樹 教養教育高度化機構 出口 智之 教養教育高度化機構

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