2020Sシラバス
417/449

1年 文科 理科 体験して考える森林ガイド ボランティアの現在と未来 2年 文科 理科 ■全学体験ゼミナールを履修する場合は、必ずUTASでシラバスを参照し、本冊子には掲載されていない詳細な授業内容等を確認したうえで、履修登録を行ってください。 ●授業の目標 東京大学大の附属施設である田無演習林においては、地域貢献の一環として、身近な樹木に親しみその特徴を知る「子供樹木博士養成講座」(以下、「樹木博士」と略す)を春と秋の年2回実施しています。このような森林ガイドイベントはあちこちで催されており、その実施には多くの場合ボランティアが重要な役割を果たしています。しかし、現状としてイベント主催者側とボランティア側の希望がマッチングされる機会は十分でなく、前者には人手不足、後者には出番の不足の問題があるように見受けられます。本講義では、「樹木博士」に参加し実際に森林ガイドを担当することをつうじて、森林ガイドイベントの運営側やボランティア側の立場について考えを深め、最終的にはボランティアがいっそう活躍する未来についての具体的な議論につなげます。本講義で得られる体験や視座は、みなさんの今後のボランティア体験をより深いものにするだけでなく、将来みなさんがボランティア組織の運営側に立った際にも大いに活きてくるでしょう。 ●授業の概要 講義は駒場キャンパスでの座学と西東京市の田無演習林(一部は駒場)での実地実習で構成されています。座学では、総論として森林ガイドボランティアの現状、具体論として「樹木博士」などイベント等の運営事例について、とくにボランティアの関わり方に重点をおいて学びます。実地実習では、「樹木博士」での森林ガイドボランティアの実践に備えるため、教員が実際のイベントを模してみなさんを指導します。基本的な樹木識別法だけでなく、樹木の特徴をわかりやすく伝えるためのポイントや、イベント参加者の自然体験をより深めることに役立つ「気づき」の「わかちあい」を促す方法、またイベント実施時の安全衛生リスク管理などを身につけて頂きます。また、上記のボランティア体験と学びを相対化することを目的として、森林あるいは科学館でガイド等のボランティア活動をしている一般市民、あるいはそうしたボランティア組織の管理者を対象に聞き取り調査をおこなう予定です。「樹木博士」の終了後、田無演習林を具体例として、ボランティアがよりいっそう活躍できるための課題とその解決策について議論します。 ●「樹木博士」の概要とボランティアに求める役割 田無演習林での「樹木博士」は、子供を対象とした10~30種類の樹木についての体験学習イベントです。ここ最近は、地域の小学生を中心に例年30人前後の参加があります。難易度別にいくつかのグループに分かれた参加者は、午前中にガイドの解説を聴きながら見学路を一周りして樹木の特徴と名前を学習し、午後には学習した樹木の枝を見て名前を当てるテストに取り組みます。テストの後、自然に親しむネイチャーゲームなどのアクティビティを楽しみます。学生のみなさんには、ボランティアとして森林ガイド(樹木解説の講師役)および、アクティビティ実施の補助を務めていただきます。テストの正答率にこだわる必要はありませんが、参加者が森林や樹木に興味をもち、それを持続させられるような働きかけをしてください。また、参加者が楽しく安全に過ごせるよう努めることも大切な役割のひとつです。 ●講義予定 ①4月10日(金)2限駒場:ガイダンス、②4月24日(金)2限駒場:樹木観察のポイント/駒場の樹木を知る、③4月26日(日)田無演習林:「樹木博士」やネイチャーゲームの体験、④5月8日(金)2限駒場:イベント等の運営、とくにボランティアの関与についての具体論/ネイチャーゲーム実施方法についての打合せ、⑤5月15日(金)2限駒場:森林ガイドボランティアに関する総論/聞き取り調査(下記)の準備、⑥5月24日(日)田無演習林:樹木解説やネイチャーゲーム実施の予行演習/ボランティア活動に携わる市民あるいはボランティア組織管理者への聞き取り、⑦5月29日(金)2限駒場:聞き取り内容のふりかえり/導入を考える/樹木解説の練習、⑧6月7日(日)田無演習林:「樹木博士」の実践/ボランティアの未来についての議論 授業終了後、レポート提出を求める。講義の性質上、原則として欠席しないことがレポート作成の前提となる。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 第一回授業日に行う。/Will conduct guidance at first time 2020年04月10日2限/2nd Period授業教室と同じ(1号館119教室) 全学体験ゼミナール 31663 S1 授業の目標概要 評価方法 教科書 ガイダンス 2.0 時間割コード 開講 講義題目 担当教員 所属 農学部 集中 安村 直樹 竹本 周平 曜限 単位 教室 対象 シラバス参照

元のページ  ../index.html#417

このブックを見る