2020Sシラバス
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1年 文科 理科 2年 文科 理科 全学自由研究ゼミナール 31657 S1 授業の目標概要 この講義の最大の目標は、伊豆ゼミ運営に関わる学生スタッフの育成と組織化である。学生スタッフとは一ゼミ生でありながら、伊豆ゼミをよく理解するファシリテーターとしてゼミにおいて自律的に活躍してゼミの目指すべき方向性を示す、伊豆ゼミの中核となる存在である。大役であればこそ、大きく成長する機会となるであろう。大役と聞いてちょっと尻込みする貴方・貴女へは、「育てるのがプラスの講義」「案ずるより産むが易し」と励ましたい。 さて、近年「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」が制定されるなど環境教育の重要性は社会的認知度を増した。実際、「持続可能な社会の実現」というキーワードを意識せずには将来を考えられない状況にある。しかし、環境教育は初等・中等教育において既に「完了」したことになっており、大学生ともなればその手の「環境教育」は卒業済みなのでもう考えることはないといった風になってはいないだろうか。法が謳うように、環境保全活動及び環境教育を自ら進んで行うような流れになっているだろうか。 環境教育が重要だとされるが、その真意はなかなか学生の皆さんには伝わりにくいのではないか。もしかすると伊豆ゼミは、その伝わり難い部分を少しだけでも補えるのではなかろうか。これまでに受けて来た環境教育は、おそらく大学受験ではほとんど役に立たなかったと思われる。受験で役に立たなかったことを、社会に出てからも役に立たないことだと思い込んでいる節はなかろうか。「環境保全の意欲」が低いのは、身につまされる経験がなければ致し方ないことかも知れない。真に社会の役に立つ人材となるために、そんな誤解は早々に解くべきでしょう。 「伊豆に学ぶ」シリーズでは、環境の問題、景観の問題、獣害の問題など身近な森林が抱える様々な問題を意識化するために、現地に足を運び、伊豆半島に特徴的な事象観察を行い、また、実体験を交えて自分の五感で体験学習した。受講者は色々なことを気付ける自分に気付くという思いがけない体験をしたと思う。そもそも学びとは一体何なのだろうかと、少し自問する気分も生じたのではあるまいか。また、同じ体験をしながらも、自分とは違った見方、感じ方で捉える同世代の大きな存在も強く意識したに違いない。 伊豆ゼミは、高い志と低い垣根の両立を目指して丁寧に組み上げ、第一に「感じる」ことを大事にしている。正味4日程の短い間に、様々な「つながり」を感じられる仕掛けに仕上げたつもりである。 本講義「伊豆に学ぶプラス」は、伊豆ゼミの果実を確かなものにすることを大きな目標とし、真剣に考え・顧みて、議論することを大切にする。最近の若者を支配する「空気を読む」ことを半ば強要するような雰囲気には、異を唱えたい。同じるばかりに気が行っては、自由にとことん議論して真に和するということがないのではないかと心配になる。和して同ぜず。色々な背景を背負った受講生同士が異なる意見を吐露し合い、むしろ意見が違っても大切に思っている根っこの部分が同じであったり共通性があったりすることに気付くこと、そういう仲間の存在のありがたさを知ることを実現する「場」を本ゼミに具現したい。受講生同士のつながりから、己と社会のつながりをいかに構築していくかを模索し、社会の一員として環境保全に取り組むべきと強く意識できることを期待したい。学生が主体となり、自由に学ぶ「場」を実現すること、それが全ての伊豆に学ぶシリーズに共通する理念であり、伊豆に学ぶプラス生が果たす役割である。総合大学ならではの面白さを追求したいと考えている。 授業態度、取組姿勢を重視し、プレゼンテーションとファシリテーションの質を評価する。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 第一回授業日に行う。/Will conduct guidance at first time 評価方法 教科書 ガイダンス 115教室 1.0 時間割コード 開講 伊豆に学ぶプラス2020S1 「感じる・考える・行動する」サイクルの発動 講義題目 担当教員 所属 曜限 単位 教室 鴨田 重裕 農学部 金 2 対象

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