2020Sシラバス
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1年 文科 理科 2年 文科 理科 水 5 1年 文科 理科 2年 文科 理科 木 5 総合科目 E(物質・生命) 31595 S 31596 S 評価方法 教科書 ガイダンス 評価方法 教科書 ガイダンス 植物医科学概論 講義題目 授業の目標概要 世界人口は、2050年には90億を突破すると予想されていますが、それを養う食糧生産の増加率は鈍り、人口増加率の半分にも達しません。そんな中で世界の食糧生産のうち三分の一が微生物病や害虫病、雑草害、生理病、気象害などからなる「植物病」によって失われていることはあまり知られていません。これは世界の飢餓人口を十分に養える量です。この危機的な状況を克服するには、植物を病気から守り、治療する研究を推進する必要があります。一方で、近年の環境問題への意識の高まりとともに、持続性の高い先端農業への転換が強く期待されています。農薬や遺伝子組換え作物に変わりうるものとして植物圏微生物叢やゲノム編集作物などが注目を集めています。これら幅広い研究課題を担う学問分野が「植物医科学」です。植物医科学は世界が協調して取り組むべき開発目標SDGsの17のゴールのうち、生産、陸上資源、イノベーション、エネルギーなど実に10のゴールに密接に関連する重要な研究分野です。 植物医科学は「植物基礎医科学」と「植物臨床医科学」の二つの側面を持ちます。植物病を防ぐには「なぜ植物は病気にかかるのか」という根本的な疑問についてメカニズムを徹底的に究明する必要があり、そのために最先端の分子生物学、ゲノム科学、AI、バイオイメージング、バイオテクノロジーなど多面的なアプローチにより日々研究が進められています。これらを包括する学問領域が「植物基礎医科学」です。 一方、我が国だけで2万種類以上もある植物病を診断し、治療・予防する学問領域が「植物臨床医科学」です。この領域では、「植物基礎医科学」で得られた基礎的な知見を農業現場に活かすことを目的に、最先端の遺伝子組換え技術、ゲノム編集技術、バイオインフォマティクスなどを駆使して、植物病の診断・治療・防除・予防のための高度先端臨床技術の開発を行います。さらに、生産現場で発生する植物の病気を診断し治療する「植物医師」の養成と組織化を担う社会科学的研究分野をも包含します。 本講義では、植物学、微生物学、分子生物学から社会科学までを含む極めて幅広い学問領域である「植物医科学」について、基礎から最先端にわたり易しくかみ砕いて紹介し、「植物医科学入門」の講義構成を心掛けました。植物・微生物・昆虫の関わりについて、分子レベルの課題から有機農業、ゲノム編集作物、環境保全など社会的課題に至るまで平易に紹介し、広く普遍的な生命現象を俯瞰できるように構成しています。この分野にはこれまで触れたことのない方々が多いと思います。この講義を通じて皆さんが日頃見過ごしているに違いない身近にたくさんある植物の病気や植物環境微生物に興味をもって頂き、食糧・環境問題にそれらが深く関わっていることを知って頂きたいと考えています。 出席並びに試験による 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 難波成任 出版社 ISBN 第一回授業日に行う。/Will conduct guidance at first time 動物生命科学へのいざない 講義題目 授業の目標概要 哺乳動物が持つ複雑で雑多な生命現象、新たなバイオテクノロジーについて最新の情報を含め、オムニバス形式で解説する。授業内容は、哺乳類生殖学・感染症学・ペットの問題行動・発生工学・記憶と学習・アレルギーの科学・栄養学・RNA学・ワクチンの科学などが挙げられ、広範な話題が提供される。 出席数と毎回の講義に関するレポートにて評価します。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 特に行わない。/Will not conduct guidance 植物医科学(上) 養賢堂 978-4842504384 106教室 523教室 時間割コード 時間割コード 開講 授業科目名 植物医科学 開講 授業科目名 応用動物科学Ⅰ 担当教員 山次 康幸 担当教員 村田 幸久 所属 農学部 所属 農学部 曜限 教室 曜限 教室 対象 対象

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