2020Sシラバス
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1年 文科 理科 2年 文科 理科 月 3 1年 文科 理科 2年 文科 理科 水 5 総合科目 A(思想・芸術) 30163 S 31575 S 講義題目 授業の目標概要 本授業は、比較文学という学問の入門となるべく、19世紀パリの神話的な芸術家生活(「ラ・ボエーム」)を 評価方法 教科書 ガイダンス 講義題目 イスラム教の形成 授業の目標概要 近年、中東における地域紛争がシーア派対スンナ派という宗派対立の枠組みで語られるケースが増えている。宗派対立が、イランを中心とする諸国家とサウディアラビアなどの国々という国家対立に重ね合わせられることもある。このような単純化された枠組みが信用に値するものでないことはすぐに分かるだろうが、シーア派とスンナ派の宗教上の争点は何か、その争点が政治とどのように関わり合っているのかについてはそれほど知られているわけではない。 本授業では、ユダヤ教、キリスト教という同系統の宗教と比較しながら、預言者ムハンマド没後に生まれた幾つかの争点を巡る思想史を追い、それらの争点がシーア派、スンナ派といった宗派の形成にどのように関わっていったのかを分析することで、ユダヤ教、キリスト教と一線を画すイスラム教思想史の特徴を明らかにする。その上で最終的には、最初期のイスラム思想と現代のそれとの異同を明確にすることを通じて、現在のイスラム教イメージを相対化する視座を獲得してもらいたい。 学期末レポートにより判定。授業時に取り組んでもらう課題(2、3回)も加味。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 第一回授業日に行う。/Will conduct guidance at first time 2020年04月08日5限/5th Period 評価方法 教科書 ガイダンス パリの「ボヘミアン生活」の光と影ーー比較文学入門 主題として、いくつかの軸を立てて展開する。 1)屋根裏部屋で貧しくても愉しく、自分の信念のままに精進する青年芸術家たちの生活(la Bohème) は、19世紀の作家アンリ・ミュルジェールの小説によって神話化され、世紀末プッチーニのオペラ(ラ・ボエーム)で 世界的に伝播した。ミュルジェールの小説が昨年、日本で初めて全訳されたことを記念し、これを教科書として用い、先ず小説世界を熟知するところから始める。 2)その「ボヘミアン生活」は近代日本では、岩村透という美術批評家のエッセイによって、一挙に知られることになる。 「巴里の美術学生」というエッセイを、国会図書館デジタルテクスト(無料)によって読み、岩村が明治大正期に「ラ・ボエーム」のいかなる精神を移入しようとしていたかを考える。 3)現代の比較文学が関心をもつ理論の一つに「アダプテーション」がある。これは文学作品がいかに他の芸術ジャンルに「翻案」されていくかを精緻に捉えようとするものである。「ラ・ボエーム」は小説で成立した後、オペラ、映画、ミュージカル(「レント」)からフィギュアスケートに至るまで「アダプト」され続けている。その様相を追いながら、原作の何が継承され、ジャンルによっていかに変奏されているのかを考える。 4)ボヘミアニズムは、社会学的な「中心と周縁」理論で捉え直せる現象でもある。授業の最終部では再び岩村透を取り上げ、19世紀日本におけるボヘミアニズムが、「高等遊民」問題とリンクされることで、いかなる事態が生じたかについて講義する。それを通じて、「芸術と社会」という深い問題にこのテーマが繋がっていることに気付くだろう。 授業出席、小レポート、期末レポートによる総合評価とする。 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) アンリ・ミュルジェール著(辻村永樹訳) 出版社 第一回授業日に行う。/Will conduct guidance at first time ラ・ボエーム 光文社文庫 511教室 1214教室 時間割コード 時間割コード 開講 授業科目名 比較文学 開講 授業科目名 比較思想 担当教員 今橋 映子 担当教員 菊地 達也 所属 比較文学比較文化研究室 所属 文学部 曜限 教室 曜限 教室 対象 対象

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