2020Sシラバス
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1年 文科 理科 2年 文科 理科 水 2 1年 文科 理科 2年 文科 理科 金 5 総合科目 A(思想・芸術) 31571 S 31580 S 評価方法 教科書 ガイダンス 評価方法 教科書 ガイダンス フランス文学のエチュード 講義題目 授業の目標概要 この授業は、文学部・フランス文学研究室の教員がそれぞれ専門とする時代・作家・作品を取り上げて講義し、フランス文学の全貌を解説すると同時に、文学研究の方法と意義についても教養学部前期課程のみなさんにわかりやすく解き明かすことを目的としている。 人文科学は人間の探求を目的としている。その一分野としての文学(および文学研究)は、可能性としての人間を考察する点に特徴がある。それ以前に存在しなかった人物像が、忽然とある作品に出現して文学史に刻印され、人間の幅と奥行きを拡大し、時として後年その人物像を模した人間が現実の世界の中に生まれる(たとえば、カミュの『異邦人』)ことからわかるように、歴史的にどこにも見当たらない人間類型を探ることこそ、文学(および文学研究)がもっとも得意とする発想法である。哲学が現実の人間のあり方の原理を探り、歴史学が過去における人間のあり方を探るとしたら、文学は人間のあり方の持つ可能性を、知識や過去の事実の枠組みを越えて探求する。言い換えれば、現実にはいまだありえない「想定外」の人間像を探求する。そしてフランス文学こそ、今まで、もっともその試みに務めてきた文学であるように思われる。 フランス文学は時代順にいって人文主義、古典主義、啓蒙主義、ロマン主義、自然主義、シュルレアリスム、実存主義という文芸思潮をたどり、しかもそのすべてにおいて時代の尖端をゆく作品を産み出してきた。一国文学でありながらヨーロッパ世界の精神史の流れを先取り、ないしリードしたといってよく、これをたどることによって、副産物として、世界文学への展望を容易に把握することもできる。現況はより複雑な様相を呈しているが、まず基本を学ぶことで現在の状況への認識をさらに深めることができるだろう。 授業では、それぞれの文芸思潮のなかから、いくつかの代表的な作品を選び、翻訳の抜粋を読解することによって、その作品の魅力を説き明かす。時代順にはこだわらず、担当教師がもっともおもしいと思う作品を取りあげることにする。授業を手がかりに、気になる本があったらぜひその翻訳全体を読み通してほしい。文学の魅力と可能性を再発見する機会となることを目指したい。 学期末に提出していただく4000字程度のレポートによる(詳細はガイダンスおよび授業中に指示する) プリントを配布する。/Will distribute handouts 特に行わない。/Will not conduct guidance 言語の多様性から考える言語学 講義題目 授業の目標概要 世界には6000から7000ほどの言語が存在すると言われるが、その構造は言語ごとに異なり、多様である。たとえば、「花子さんが (S) みかんを (O) 食べた (V)」という内容を伝えるために、日本語のように SOV 語順をとる言語もあれば、英語のように SVO 語順をとる言語も存在する。さらには VSO、VOS、OSV、OVS といった語順も存在し、多様である。しかし、完全に不規則というわけでもない。実は SOV 言語と SVO 言語だけで世界の言語の 80% 以上を占めており、人間の言語に「SがVに先行する」「VとOが隣接する」という傾向があることが分かっている。このような言語の特徴は、世界の言語を幅広く観察することによって初めて知ることができる。 このような言語の多様性の問題は、言語を科学的に探求する学問である言語学 linguistics の研究課題のひとつであるが、この授業では、この言語の多様性に注目しながら、言語学という学問体系の導入をおこなう。世界のさまざまな言語の例をとりあげ、世界の言語の驚くべき多様性について学びながら、言語学とはどういう問題に取り組んでいるのかを議論する。 授業参加、課題、レポートによって総合的に判断する。なお、履修者多数でレポートによる評価が難しい場合はレポートに代えて試験を実施する。 プリントを配布する。/Will distribute handouts 特に行わない。/Will not conduct guidance K213 1225教室 時間割コード 時間割コード 開講 授業科目名 外国文学 開講 授業科目名 言語文化論 担当教員 塚本 昌則 担当教員 長屋 尚典 所属 文学部 所属 文学部 曜限 教室 曜限 教室 対象 対象

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