2019Aシラバス
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※このゼミは9月26日(木)18時40分~19時45分に1313教室にて行われる農学部合同説明会への参加を予定しています。 駒場での事前講義と現地講義での取り組み姿勢とレポートを重視します。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 特定日に行う。/Will conduct guidance at another time 2019/10/03 5限/5th Period1 1号館1102教室(9/24、27、10/3、11/27も同様)※10/3は5限 全学体験ゼミナール 60225 A2 授業の目標概要 評価方法 教科書 ガイダンス 堅苦しく考える必要はありません。真剣にゼミを楽しんでもらいたいと思います。 竹炭焼きというちょっと非日常的な体験を通して、ふだんあまり意識しないで通り過ぎてしまうことがいかに多いか受講生にとって有意義なゼミに仕上がることを一番大切にします。 を意識しながら、ゼミで用意したアクティビティを通して様々なことを体験しつつ、楽しく学んでください。 ゼミ後は、ゼミをじっくり振り返りつつ次のゼミの運営に参画する「伊豆に学ぶプラス」や学園祭企画に取り組む「企画系ゼミ」につなげてもらいたい。 楽単ではない、楽しい伊豆ゼミをぜひご堪能いただきたい。 1 時間割コード 開講 伊豆に学ぶ2-後編 竹炭焼き、山、桜、菜の花、温泉など自然と人の繋がりをまなぶ ■全学体験ゼミナールを履修する場合は、必ずUTASでシラバスを参照し、本冊子には掲載されていない詳細な授業内容等を確認したうえで、履修登録を行ってください。 【注意1】web版シラバスに申込方法などの重要な伝達事項をまとめてあります。必ず良くお読みください。 【注意2】この授業は、開講日程の都合上成績が前期課程修了要件に反映されないことがあるので、履修にあたっては十分に注意すること。 はじめに 体験ゼミ「伊豆に学ぶ」シリーズは、山のことや自然のことにあまり詳しくない初心者向けの講義です。垣根を低く設定してありますし、分かり易いことと伝わり易いことを心がけて、工夫して組み立てた体験型のゼミですから、知りたいという思いさえあれば、色々なことを学べます。例えば初日に菜の花畑と早咲きの河津桜を見学します。もちろんぼんやり眺めても楽しめる装置であることは間違いありません。あなたが観光客ならば「わー。きれい! 超ヤバー」とか言っていればいいのかも知れません。でも、ゼミの視点で眺めてみると、そこからも数々の学びや気付きを引き出すことができることに気付きます。そして、ゼミでその様な取り組みをする方が、ずっとおもしろいことに気付くはずです。このように伊豆ゼミでは、受講学生それぞれが感じることと考えることを特に大切にしています。 また、伊豆ゼミでは東大生のまじめな一面を引き出して、一人一人が魅力ある人格として、相互に作用しあったり高めあったりするそういった「場」を提供したいと考えています。東京大学が総合大学であることを満喫していただけるようなゼミを目指します。自分とは背景の異なる人が、何をどの様に捉え、感じ、考えるのかを知ることは、お互いにとても刺激的な体験となります。思いがけないインスピレーションを得ることもあるでしょう。 体験ゼミ「伊豆に学ぶ」の背景 樹芸研究所と下賀茂寮のある伊豆半島南部は、シイ・カシの常緑広葉樹が優占する森林が多いのですが、かつて人の暮らしに役立てるために植えられた竹林が人の暮らしぶりの変容に従って放置され大きな問題となっています。この問題は、人間の勝手で自然を乱開発して破壊するという種類の問題ではなく、長い年月行ってきた自然への干渉の手を引いて放ったらかすという点に大きな特徴があります。 意識してみるとそういう現象は他にもたくさんあることに気付くでしょう。このゼミナールではその問題の竹林の有効利用の一つとして竹炭生産をとりあげ、竹の伐採、窯詰め、炭焼きの作業を行いながら、これらの問題の本質が何なのかを一緒に考えてみましょう。簡単に「考えてみよう」と書きましたが、考える前にまず感じられる「感性」を研く必要があるかも知れません。本ゼミでは「そこ」の部分が大切です。ただ「炭焼きを体験したことがある東大生」を育てたいわけではないのです。 伊豆ゼミの流れ 竹炭焼きの待ち時間には、樹芸研究所の森林を見てもらいます。近年大きな問題となっている獣害の現場をよく見てもらうこともゼミの重要なポイントです。山をぼんやりと歩いても何が獣害の痕跡なのか分からないかも知れません。まずは、その「分からない状態」を正しく認識することもとても重要だと考えています。モノを見る訓練をしていくとやがて心の底から「獣害ヤバイ!」と思えるようになるはずです。本ゼミでは、その様に自分が変化していくプロセスを意識的に体験できるような仕掛けがいくつも仕込んであります。 獣害問題を少し自分の問題と捉えることができるようになったところで、原因獣の対処法の一例として、原因獣を野菜などと一緒に竹炭で炙る処分法(BBQ)の実施を計画しています。BBQの燃料にする竹炭はもちろん自分で焼いた炭です。(本ゼミとは別の体験活動プログラムでは、罠を掛けてイノシシを捕獲することから始め、イノシシの命を奪い、解体・精肉し、最終的にソーセージに加工するまでの全工程を体験することができます。少しばかりディープですが、本ゼミの先にはそのような体験も用意してあります。そちらも来年度にどうぞ。) 竹林の問題と獣害の問題は異なる問題ですが、実は本質的に同根の問題と考えることもできるそんな思いを、竹炭による原因獣のBBQという妙味を楽しみながら巡らしてみるというのが、体験ゼミならではの思索と言えるでしょう。 しかめっ面をしなくたって、重大な問題を捉えたり考えたりすることができる、そんな体験を楽しんでいただきたい。 伊豆はまた温泉の地であるので温泉と景観に関する特別講義を行います。温泉と言えば湯に浸かることしか思わないかも知れませんが、おもしろい見方があることに驚くことでしょう。もちろん講義で温泉知識を涵養した後には、源泉100%の天然温泉を堪能していただきます。ちょうど見頃を迎える河津桜と菜の花畑を観察し、人の暮らしと景観についても思索を巡らせてみましょう。本体験ゼミナールが目指すものは、かつては当たり前だった人間の生活の原点を見直すことにあります。現代社会では見えにくくなっている様々の「つながり」が見えるきっかけが得られます。 講義題目 担当教員 鴨田 重裕、 下村 彰男 所属 曜限 単位 農学部 集中 教室 対象 シラバス参照 1年 文科 理科

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