1年 文科 理科 2年 文科 理科 ■全学体験ゼミナールを履修する場合は、必ずUTASでシラバスを参照し、本冊子には掲載されていない詳細な授業内容等を確認したうえで、履修登録を行ってください。 【注意】この授業は、開講日程の都合上成績が前期課程修了要件に反映されないことがあるので、履修にあたっては十分に注意すること。 ダムは、河川の流れを寸断して自然生態系に大きな悪影響をもたらすとともに、堆砂(砂が溜まること)により数十年間から百年間で利用不可能になります。海岸では、川から海へ流れ出す砂がダムによってせきとめられたことにより、供給量が減少し、波と風によって削られ、砂浜や砂丘が年々縮小しています。環境負荷の大きいダム建設を続けることは将来に大きな禍根を残す可能性があります。 本ゼミは、ダムの最も大きな問題の一つである「土砂」の問題について、現場でのフィールド体験を通じて学ぶことを目的として開講します。日本で最も多量に土砂が堆積している天竜川佐久間ダム(1956年完成、総貯水量3億2685万立米、土砂堆積量1億2700万立米)を見学します。 東京大学演習林生態水文学研究所(愛知県瀬戸市)では、小さいダムにたまった土砂量を実際に測定する実習を行い、得られたデータを用いて流出した土砂量を計算する手法についても学びます。 また、下流の海岸で、天竜川からの土砂の供給が減少したことにより、砂丘が削られ、くぼ地に埋め立てたごみが露出するという事件が起きた「中田島砂丘」を見学します。また、東京大学水産実験所の菊池潔教授の案内により、遠州灘や浜名湖の沿岸域の漁業の現場などを見学します。この地域では、海岸沿いの低地に住宅が密集しており、南海トラフ津波対策として巨大防潮堤の建設工事が始まっていますが、砂丘侵食や津波防災を住民のみなさんがどのように受け止め、行動されているかを学びます。 ダムや土砂、海岸について、予備知識は必要としません。文系、理系いずれの学生でも楽しめる内容です。現地の状況を自分の目で確かめ、肌で感じてもらうことが最大のねらいです。 ※代表教員のほか、菊池潔(東京大学水産実験所)、石橋整司・田中延亮・水内佑輔・佐藤貴紀(東京大学演習林生態水文学研究所)が協力教員として参加します。 ※人数:20名に制限します。受講希望学生が20名を超過した場合は選抜を行います。 ※9/25(水)5限と6限に104教室にてガイダンスおよび第一回講義を行います(同じ内容)。ガイダンスに出ないで履修を希望する学生も受け付けますので、9/25の16時までに担当教員にその旨をメールで連絡してください。 ※フィールド体験ゼミの日程(予定) 3月1-3日の2泊3日のフィールド体験ゼミに全日程参加し、当日指示する感想文を締切日までに提出した者を合格とします。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 特定日に行う。/Will conduct guidance at another time 2019/9/25 5限/5th Periodおよび6限/6th Periodに1号館104教室 A 全学体験ゼミナール 51371 授業の目標概要 評価方法 教科書 ガイダンス 3/1(土)名鉄瀬戸線・尾張瀬戸駅前集合(前泊も可) 演習林生態水文学研究所にて、ダムに堆積した土砂量を測定する実習 データを用いて、土砂流出量、堆積量の計算手法の学習 東京大学演習林生態水文学研究所赤津宿泊施設(愛知県瀬戸市)泊 3/2(日)天竜川佐久間ダムにて、堆積土砂の現場見学 東京大学水産実験所(浜名湖畔)泊 3/3(月)東京大学水産実験所および周辺の浜名湖・遠州灘にて、漁船、漁港、海岸などの見学 浜松市の中田島砂丘の見学、津波防潮堤工事現場の見学 午後5時頃、浜松駅にて解散予定 蔵治 光一郎、佐藤 貴紀、 菊池 潔、田中 延亮、 水内 佑輔、石橋 整司 2 時間割コード 開講 講義題目 ダムと土砂と海 担当教員 所属 農学部 集中 曜限 単位 教室 対象 シラバス参照
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