2019Sシラバス
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水2 水2 初年次ゼミナール理科 31455 授業の目標・概要 授業の概要: 成績評価方法 授業のキーワード 論文読解型、材料工学、構造材料、電子デバイス材料、高分子ゲル 教科書 ガイダンス 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、化学/生命科学・有機化学、生物機能模倣科学、材料化学、超分子化学 教科書 ガイダンス 「生命」は化学物質の変換を巧みに行い自律的に活動する複雑なシステムです。また「分子」はそれら化学物質の基本的な構成単位であり、その活動や機能の発現において中心的な役割を担っています。生命や分子を「化学」の視点から眺め理解することは、我々自身やまわりの現象を深く知る上で欠かすことができません。 わたしたちは「化学」の力を使って、自らの創造力を「分子」をデザインすることにより具現化することができます。それによって生命現象の理解や病気の治療法を考案したり、自然界にはない新たな機能を持つ分子や素材を生みだすことが可能となります。まさにこの分野は、21世紀の人類社会が抱える多くの諸問題を解決する糸口を提供します。 本ゼミナールでは、生命現象や機能性分子・機能素材に焦点を当て、様々な課題を解決するために、化学や分子の視点からどのようにアプローチし、どのようにアイデアを具現化するかについて、文献調査やディスカッションを通じて主体的に考え、オリジナリティの高い提案を行うことを目標に進めていきます。 具体的には、生物に学ぶ機能分子・分子集合体・材料をデザインすることに挑戦します。生物がどのような仕組で有機分子や無機物などから自分達の体をつくりあげ、精密な秩序構造や動的構造を形成して高機能を発現しているかなどを考えてみましょう。さらにそれらを人工的に模倣することによって、生物機能を凌駕するような新しい物質・材料の設計のための創造的討論と発表を行います。世界でまだ誰も考えていない生物模倣材料をつくることを考えてみましょう。 授業の目標: ・解決すべき問題に対して自ら課題を設定し、解決法を提案する主体性を育成する。 ・グループによる課題設定、進捗状況の共有、プレゼンテーションの実施、質疑応答といった共同作業のスキル、またグループワークにおける主体的な関わり方を身に付ける。 ・自然科学の研究技法を通じた論理的思考法・批判的思考法、建設的な議論の組み立て方を身に付ける 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 授業中に指示をする。 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 89 K302 E39教室 時間割コード 31454 授業の目標・概要 『とても堅くて、どんな鋭い矛(ほこ)でも突き通せない楯』― そんな不可能を可能にする学問について考えてみましょう。実際,社会から科学技術への期待や要求の中には,不可能とさえ思えるほどの無理難題が多くあります。一般には,強固な物質はしなやかな変形ができません。電気抵抗の小さな材料は電流をよく通しますが,高い電圧をかけられません。これらの全く異なる要求を両立させることはとても困難に見えるかもしれません。しかし,もし2つの相反する要求(トレードオフ)を満たす物質が作り出せるとしたら・・・材料科学には,そんな一見すると不可能にみえる要求を実現するという重要な使命があります。例えば,強くてタフな材料,低抵抗になったり高抵抗になったりする材料。社会が求める機能を発揮させるように生み出された新しい材料(マテリアル)が,現代の技術革新(ブレークスルー)には重要な役割を果たしています。 本講義は,そんな最先端の材料科学について基礎を学びます。材料技術の進展によって,原子レベルに至る微細構造を制御することが可能になりつつあり,所望の特性を持つ材料を自由に設計して創り出せる時代は,すぐそこまで来ています。この授業では,高強度材料や電子デバイス材料,医療用材料などの技術についての解説文を題材としながら,いかにして相反する要求(トレードオフ)を克服する技術を生み出すことができるのか,その基礎を学びます。これらの実例を通じ,社会に貢献するための科学技術とは何かを体感してください。 【 題材の例 】 1) 超高強度材料を目指せ: 持続可能な社会を可能にするためには輸送機器の軽量化と安全性の両立が不可欠であり,今までにない強くて伸びる新材料の開発が求められています。これを実現可能とするための,最先端の材料研究を調査します。 2) 電流のオン/オフを変えられる材料とその仕組み:情報機器の頭脳となる集積回路では微細加工されたトランジスタが何億個も並び,それぞれの材料中の電流がオン・オフと切り替わって動作します。どのようにこのスイッチを実現するのか,最先端電子デバイスの材料と構造を調査します。 3) ハイドロゲルの医用応用:ハイドロゲルは、90%程度の水と10%程度の網目状高分子から出来ています。その組成は、生体軟組織と極めて近く、医用材料として注目を集めています。医用応用を行う上で、どのような材料設計が重要になるのか、最先端の医用材料について調査します。 【 授業の目標 】 学術論文の構成を知り,学術研究を行ううえでの基礎を身につけます。調査・研究とグループ討議や研究発表を通じ,学術的なコミュニケーション能力を身につけます。材料科学を題材にしながら基礎研究と最先端技術との関連についての実例を学び,科学技術が社会にどのように関わり,貢献することができるのかを議論し,理解を深めます。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 プリントを配布する。 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 曜限 化学を使って生命や分子の謎を解く 講義題目 材料科学の最前線 担当教員 南部 将一 加藤 隆史 工学部 工学部 所属 教室

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