2019Sシラバス
85/384

火4 火4 生体内で起こるほとんどすべての生命現象はタンパク質を必要としています。タンパク質はアミノ酸が連結した高分子ですが、その配列によって機能が異なります。例えば、物質輸送にかかわるタンパク質、貯蔵にかかわるタンパク質、運動に必要なタンパク質、生体構造を維持するタンパク質、生体防御にかかわるタンパク質、情報を伝えるタンパク質などが存在します。我々は、これらのタンパク質を取り出し、食べることによって栄養素として、あるいはいろいろな産業応用をして、実生活に役立てています。そこで本講義では、私たちの身近にある興味あるタンパク質を選び、性質やその利用法を考えると同時に、その重要性を体験し、この経験をもとに、他の人達に、そのタンパク質の重要性を納得してもらうツールを作ることを目標とします。 【授業の目標】 ・グループワークを通じて、集団での問題設定、情報共有、討論、役割分担などコミニュケーションスキルを身につけます。 ・自分たちの知りたい科学情報を検索する手法を習得します。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 (この講義での個別評価基準) 自分で考え、自分で課題を見つけ出す。 教科書は使用しない。 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 火4 初年次ゼミナール理科 31483 31491 授業の目標・概要 (授業の概要) 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、農学、食料生産、健康 教科書 ガイダンス 授業の目標・概要 【授業の概要】 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、生物/タンパク質、グループワーク 教科書 ガイダンス 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、薬学/有機化学・天然物化学、医薬分子、酵素、抗菌薬、ものづくり 教科書 ガイダンス 医薬分子による生体機能の操作は、医薬分子と生体分子や細菌などとの化学的な相互作用に由来し、この現象は分子レベルで化学の知識を用いて理解することができます。また同時に、このような相互作用を理解することで、どのように医薬品分子を分子設計すれば、どのような効果が期待できるかなどを予想することができます。また、望みの物質(化合物)をつくりだすために有機化学は大きな力を発揮します。このように有機化学は薬学の根幹をなす学問です。 本授業では、化学の視点から各担当教員が専門とする最先端の研究を通して、薬学の面白さを学んでいきます。本授業の初めに、文献検索法、研究倫理、統計、批判的思考などを学び、議論します。その後、小グループに分かれ、3つのテーマについて協調して調査し、発表や議論を通して科学的な思考における基礎的な能力の習得を行います。 (授業の目標) 本講義を通して、サイエンスの面白さを学ぶと共に、以下のスキルを身につけることを目指します。 ・課題における目的や問題点を認識し、その解決のための手段を考える力。 ・実験データの理解方法と、そこから導かれる結論を論理的かつ客観的に論じる力。 ・自分の考えを分かりやすく他人に伝え、情報を共有することで新たなアイデアや知見を得るためのコミュニケーション能力。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 次の教科書を使用する。 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門・増田建・坂口菊恵編 出版社 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 科学の技法:アクティブラーニングで学ぶ初年次ゼミナール理科 東京大学出版会 83 E38教室 K302 E25教室 時間割コード 31482 授業の目標・概要 人類は有史以来、食料を効率的に生産することに多大な努力を払い、様々な植物、畜産物、そして水産物のdomesticationを成し遂げてきました。世界規模での人口増加が予想される現在、効率的食料生産技術開発の重要性はますます増加していくと予想されます。 一方で、このような効率性食料生産技術に起因する様々な問題も顕在化しています。例えば、高密度環境での生産は病原体の伝搬が起こりやすく、また生産対象生物の移動に伴う病原体の移動は、感染症の拡大をもたらします。人工飼育条件下で与えられる人為的な餌が、生産対象種の健康に影響を及ぼす例も知られています。 『食』は人類が生きていくためには必須な存在です。そのため、人類社会の持続的発展には、食料生産技術に関連する課題への解決も求められることになります。 本講義では、水産学と獣医学の専門家が担当します。前半は水産生物、後半は畜産物を中心に、“健康”に関連するトピックごとに考えていきます。講義の中では、関連する資料に基づいてグループディスカッションを行い、討議を通じて問題の理解と課題解決への道筋を探っていきます。 講義の一部で、実際の食料生産・供給現場を訪問することで、食料を安全に提供することに対してどのような取り組みを実施しているか、また、それが限りなく完全に実施されるためには、どのような仕組みを取り入れているか、また、規制当局の関与についても学んでいきます。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 教科書は使用しない。 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 曜限 食料の“健康”を考えてみる 私たちの身近にあるワンパクな 薬学を支える有機化学の役割と貢献 講義題目 タンパク質を科学する 担当教員 伊藤 直樹 田中 智 尾谷 優子 農学部 農学部 薬学部 教室 所属

元のページ  ../index.html#85

このブックを見る