2019Sシラバス
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本誌「初年次ゼミナール文科の履修について」の頁を参照のこと。 【この授業の目標・概要】 人間の心理と教育について、各自ひとつのトピックを選び、それについて調べ発表する。以下の4つの基本的スキルを身につけることを目的とする。 4つの能力の養成:①調べる,②発表する,③討論する,④レポートを書く トピックは、心理学と教育学を中心にして、自分が興味のあるテーマを選んで良い。 【学術分野】心理・教育学 【授業形態】ゼミナール型 ① 出席,②発表,③討論への参加,④レポートの4つを考慮して総合的に評価する 教科書は使用しない。 次の参考書を使用する。 書名 著者(訳者) 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科運営委員会 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 鍾 非 本誌「初年次ゼミナール文科の履修について」の頁を参照のこと。 【この授業の目標・概要】 (文系も理系も)大学で学ぶことは多々ある。政治・経済・社会・法律・哲学(以上、文系の一部)のいずれにおいても、ひとつの見方に対し、異なる角度から必ずや別の捉え方があり、有益な論戦はそこからスタート。たとえば、「円高 vs. 円安(経済)」「トランプ米大統領を巡る賛否両論(政治)」「個人主義か集団主義か(社会)」などなど、枚挙にいとまが無い。この授業は、正反対な考え(or論争)について、数多くの実例を用いて深く考えてゆく。レトリックを使って言えば、議論の交通整理を体系的に行うこととする。理系・文系を問わず、様々な観点から自説を緻密に展開し、他者を納得させなければならない。その基本が、多岐にわたる議論を交通整理することである。普通、ひとりの人間には、ひとつの世界観(or価値観)しかない。それがゆえに、特に二者択一を迫られると、ひとつの見方に対し、賛成(or反対)するしかない。賛成(or反対)する理由をいくら展開できても、自説の構造的弱点に気づかず、得てして「物事を一方的に論じられる」蛮力が身に付きやすい。惜しむらくは、向こう見ずな蛮力は無条件に論争に使うべきではない。常にひとつの世界観(or価値観)にのみ基づいて物事を考えると、主張の方向性がはっきりするのは言うまでもない(論調が首尾一貫しているから)。ただし、一本調子の主張は永遠に勝ち続けられまい。それどころか、負けた後に、ノックアウトされたボクサーのように立ち直れない場合さえ少なくない。強過ぎた信念(≈負けん気)が生んだ悲劇だ。だから、世界観(or価値観)にまったく縛られず、物事を百パーセント論理的に判断すべし。言い換えれば、正反対な主張の双方のあるべき姿を同時進行的に想像・整理することこそ、健全な論争の醍醐味。その意味で、筋の通った反対意見にも謙虚に耳を傾けられる柔軟な思考力と、それを支える広い心こそ、貴重である。ただ、「受動的」と言われかねぬ「聞く(or聞かせる)」だけでは、物足りない。その柔軟な思考力と広い心を積極的に育成すべく、「ひとり二役」という論争の「リング」を作り出すのが、本講義だ。自分が心底嫌がることをも積極的に想像・整理することは、脳を「いじめる」ことにほかならない。「筋トレ」が筋肉をいじめその増強をもたらすのと同じように、「脳トレ」で脳をとことんいじめて「負けても倒れぬ」強靭なIDEAを手に入れよう。「文句なしの完勝、理路整然とした負け方にこだわる」のが、目標である。 【学術分野】経済・統計 社会科学全般 【授業形態】ディシプリン型 文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 教科書は使用しない。 授業中に指示をする。 書名 著者(訳者) 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科運営委員会 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 初年次ゼミナール文科 31731 金3 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード 人間の心理、教育 教科書 参考書 ガイダンス 成績評価方法 授業のキーワード 基礎が大事。 教科書 参考書 ガイダンス 『読む、書く、考える ―東京大学初年次ゼミナール文科 共通テキスト―』 『読む、書く、考える ―東京大学初年次ゼミナール文科 共通テキスト―』 56 120教室 118教室 時間割コード 31729 金3 授業の目標・概要 【共通目標】 曜限 ひとり二役の論争:議論の交通整理 講義題目 人間の心理と教育について 担当教員 丹野 義彦 心理・教育学 所属 教室 経済・統計

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