2019Sシラバス
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金1 本誌「初年次ゼミナール文科の履修について」の頁を参照のこと。 【この授業の目標・概要】 『人間の条件 (The Human Condition)』(1958年)において、ハンナ・アーレントは、「思考の欠如 (thoughtlessness) ―不用心な無謀さ、絶望的な混乱、陳腐で空虚になった『諸真理』の自己満足的な繰り返し」によって特徴づけられる「われわれの時代」の危機を見すえながら、われわれが人間であることの「条件」をあらためて検討しようとした。古代ギリシアから近代に至る西洋思想と社会のあり方の変遷の意味を独自の観点から考察したうえで、「人間の条件」そのものからの脱出を露骨に願望しはじめているように見える現代世界の無謀さを示唆する彼女の壮大な論考は、まさに、現代思想の古典の一つといいだろう。この授業では、その論考の重要箇所を精選して検討しながら、われわれ人間のあり方の基盤について共にゆっくり考えることを試みたい。 授業は、アーレントのテクストの講読演習という形式をとって展開する。だが、たんにテクストの解釈だけが目ざされているわけではない。目標はあくまでも、受講生各自が自分の問いを発見し、その問いを哲学的に展開していく最初の修錬を重ねてみることである。 【学術分野】哲学・科学史 【授業形態】ディシプリン型 文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 成績評価方法 授業のキーワード アーレント、人間の条件 次の教科書を使用する。 教科書 書名 著者(訳者) ハンナ・アレント 出版社 ISBN 次の参考書を使用する。 参考書 書名 著者(訳者) 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科運営委員会 ガイダンス 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 金1 本誌「初年次ゼミナール文科の履修について」の頁を参照のこと。 【この授業の目標・概要】 この授業では、「インド独立の父」と呼ばれ、非暴力・不服従運動を率いた人物として知られるM・K・ガーンディー(1869-1948)や、彼の周囲の人々が残した著作を読む。これらの著作の内容について考察するとともに、そこから同時代やその後のインドおよび世界の政治・経済・社会にかかわるさまざまな問いをたて、それらの問いに対する答えを出すためにどのような調査をすればよいのかを検討する。 【学術分野】歴史学 【授業形態】文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 授業中に指示をする。 授業中に指示をする。 書名 著者(訳者) 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科運営委員会 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 金1 本誌「初年次ゼミナール文科の履修について」の頁を参照のこと。 【この授業の目標・概要】日本は、安全保障、領土問題、戦後補償、通商紛争、難民問題等、様々な国際的課題に直面している。こうした課題について検討する視点もまた様々あるが、この授業では、法的な観点からこれら課題について考察する。こうした作業を通じて、学問的な「問い」の立て方やそれへの取り組み方、また報告や論文執筆の方法を学ぶ。リサーチと報告は、3~4名程度のグループで行う。小論文は、各受講生がさらにリサーチを進め、個人で執筆する。 【学術分野】法・政治 【授業形態】ディシプリン型、文献批評型 成績評価方法 出席、報告および討論への貢献等の平常点、小論文で判断する。 授業のキーワード 世界、日本、法、国際法 教科書 教科書は使用しない。 次の参考書を使用する。 参考書 書名 著者(訳者) 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科運営委員会 ガイダンス 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 初年次ゼミナール文科 31724 授業の目標・概要 【共通目標】 31725 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード 歴史学、近代、インド、植民地支配、ナショナリズム 教科書 参考書 ガイダンス 『人間の条件』 ちくま学芸文庫 4480081569 『読む、書く、考える ―東京大学初年次ゼミナール文科 共通テキスト―』 『読む、書く、考える ―東京大学初年次ゼミナール文科 共通テキスト―』 『読む、書く、考える ―東京大学初年次ゼミナール文科 共通テキスト―』 51 115教室 K301 K401 時間割コード 31723 授業の目標・概要 【共通目標】 曜限 アーレント『人間の条件』を読む 講義題目 ガーンディーを読む 法からみる世界と日本 担当教員 古荘 真敬 井坂 理穂 北村 朋史 哲学・科学史 所属 歴史学 法・政治 教室

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