2019Sシラバス
52/384

火4 本誌「初年次ゼミナール文科の履修について」の頁を参照のこと。 【この授業の目標・概要】 文学作品が一語一句そのままの形で残り続けることは稀であり、作者自身の意向や様々な外的な要請に従って、テクスト・作品のあり様が変わることが多い。ある作品が、文芸誌に掲載され、その後、書籍として刊行され、最終的に個人全集に収録されるとすると、書籍化を機に、また、書籍が版を重ねるたびにテクストに加筆や修正がなされるのが一般的であるし、ときには、作品の本質に関わる重大な変更が施されることもある。全集収録以降も、作品に手を加えることを辞さない作家もいる。その結果、ひとつの作品であっても、複数のバージョンが並存することになる。 これまで、草稿から決定稿に至るまでのテクスト・作品の異同や変容については、生成研究やヴァリアント研究といった、専門的な学問領域で論じられてきた。今日では、インターネットの普及、発展によって複数のバージョンへのアクセスが容易になり、テクスト・作品の来歴を辿る作業は、文学研究の基礎として欠かすことのできない工程となっている。時系列や創作のコンテクスト、掲載メディアの特徴などを注視しながらテクストの変容を追っていくことは、それ自体興味深く有益であるだけでなく、作品の理解、解釈に関わる重要な発見をもたらすこともある。 本演習では、テクスト・作品の歴史を分析的に遡る手順を学んだ上で、日本語で書かれた著名作品を課題として取り上げ、雑誌掲載版(プレオリジナル版)、オリジナル版、決定版等を丹念に読み比べることで、古典として固定化されたテクスト・作品をできるだけ動的に捉えいきたい。よく知っているつもりの作品でも、これまでとは違った見え方をしてくるはずである。課題作品は、『日本近代短篇小説選』(全六冊, 岩波文庫, 2012年)に収録された明治中期から昭和中期までの主要作家の短編作品から、学生と協議しながら選んでいく。 【学術分野】文学 【授業形態】ディシプリン型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 授業中に指示をする。 次の参考書を使用する。 書名 著者(訳者) 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科運営委員会 書名 著者(訳者) 紅野敏郎、紅野謙介、千葉俊二、宗像和重、山田俊治編 出版社 ISBN 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 金1 本誌「初年次ゼミナール文科の履修について」の頁を参照のこと。 【この授業の目標・概要】 地域文化研究というきわめて複合的、複眼的な学術の入口に立つことを目標とする。当該地域の専門外国語を習得していない一年生に地域文化研究の方法論を習得してもらうのは難しいかもしれないが、「もの知り」の段階から「学術に触れる」段階までの思考の訓練を、共通の課題を読みながら積んでいく。最後は自分の関心を深め、地域文化研究の実践を経験してみることに授業は目的をおく。 【学術分野】地域文化研究 (政治学・歴史学・文学・文化人類学・社会学を含む) 【授業形態】ディシプリン型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 信仰、倫理、セクトと教会 教科書は使用しない。 次の参考書を使用する。 書名 著者(訳者) 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科運営委員会 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 初年次ゼミナール文科 31722 成績評価方法 授業のキーワード エディション、バージョン、ジェネティック 教科書 参考書 ガイダンス 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード 民族、移民、国民、排外主義、ジェンダー、LGBT、共生、幸福、貧困、都市、市民社会、主権、民主主義、 教科書 参考書 ガイダンス 『読む、書く、考える ―東京大学初年次ゼミナール文科 共通テキスト―』 『日本近代短篇小説選』全六冊 岩波書店 4002011887 『読む、書く、考える ―東京大学初年次ゼミナール文科 共通テキスト―』 50 117教室 KALS 時間割コード 31730 授業の目標・概要 【共通目標】 曜限 グローバル時代の地域文化研究: 講義題目 文学テクストの来歴を辿る 自分の問いから始める 担当教員 谷本 道昭 遠藤 泰生 教養教育高度化機構 所属 英語 教室

元のページ  ../index.html#52

このブックを見る