2019Sシラバス
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木3 ―朱熹『大学章句』を読む― 本誌「初年次ゼミナール文科の履修について」の頁を参照のこと。 【この授業の目標・概要】 朱熹『大学章句』を室鳩巣『大学章句新疏』に従い、熟読玩味することで、朱子学の思考の型を理解することを目指します。高校の教科書などの朱子学の説明からは、古めかしい抑圧的な思想といった印象しか持てないかもしれません。しかし、朱熹らの著作を実際に読んでみると、朱子学が、数百年にわたって東アジアの多くの知識人を魅了するだけの力を持った強靭な思想であることが見えてきます。朱子学の議論は、現代日本社会の一般的な思考とかけ離れていることも少なくないので、この授業を通じて、未知の秩序を有する不思議な異世界に迷い込むような経験ができるのではないかと思います。 返り点・送り仮名のついた江戸時代の版本を用いて、中国語による直読ではなく、訓読で読んでいきます。漢文で書かれた注釈にしたがい、漢文を訳読してもらい、各回の報告担当者の解釈の是非を議論します。注釈者の問題関心を内在的に把握できているかが問われます。 小論文では、授業内容を踏まえて、現代の研究者の朱子学の概説を論評してもらう予定です。 朱子学は、近世東アジアの知識人の共通の教養となっているので、思想だけでなく、文学や歴史に関心のある人にとっても得る所は大きいでしょう。 【学術分野】国文・漢文学 【授業形態】文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 教科書は使用しない。 次の参考書を使用する。 書名 著者(訳者) 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科運営委員会 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 木3 本誌「初年次ゼミナール文科の履修について」の頁を参照のこと。 【この授業の目標・概要】 テクノロジーの急速な発展によって、社会は大きく変貌しています。テクノロジーによってわれわれの生活は便利なものになりますが、その反面、さまざまな新たな問題も生じています。この授業ではバイオテクノロジーや情報テクノロジーなど、現在も発展を続けるテクノロジーの現状と今後の見通しを概観し、それらにはどのような長所と短所があるのか、社会は新しいテクノロジーをどのように扱っていけばよいのか、といった問題について考えていきます。 【学術分野】哲学・科学史 【授業形態】ディシプリン型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断します。 次の教科書を使用する。 『100年後の世界ーSF映画から考えるテクノロジーと社会の未来』 書名 著者(訳者) 鈴木貴之 化学同人 出版社 ISBN 978-4-7598-1676-1 次の参考書を使用する。 書名 『読む、書く、考える ―東京大学初年次ゼミナール文科 共通テキスト―』 著者(訳者) 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科運営委員会 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 初年次ゼミナール文科 31717 31718 授業の目標・概要 【共通目標】 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード 朱子学、思想史、漢文、中国思想、日本思想 教科書 参考書 ガイダンス 成績評価方法 授業のキーワード 科学技術論、バイオテクノロジー、人工知能、ロボット 教科書 参考書 ガイダンス 『読む、書く、考える ―東京大学初年次ゼミナール文科 共通テキスト―』 44 118教室 117教室 時間割コード 曜限 テクノロジーと社会の未来について考える 講義題目 近世東アジア思想入門 担当教員 高山 大毅 鈴木 貴之 所属 国文・漢文学 哲学・科学史 教室

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