2019Sシラバス
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1年 文科 理科 2年 文科 理科 ■全学体験ゼミナールを履修する場合は、必ずUTASでシラバスを参照し、本冊子には掲載されていない詳細な授業内容等を確認したうえで、履修登録を行ってください。 日本は先進国の中で極めて高い森林率を誇っている。農山村地域の大部分を占める森林は、高度経済成長期以降、単に木材生産だけでなく、保健休養活動や健康増進に資する環境資源としても期待されてきた。しかしながら、そのような目的に適うように森林が整備され、地域社会の中で観光資源あるいは健康増進インフラなどとして活用されている例は極めて稀である。 癒しの場として適切な森林の実現が困難となる要因は、①植物の成長・枯死といった自然に由来するもの、②森林の所有権や法制度といった社会的なものに大別できる。本ゼミナールは、癒しの場としての観点から森林の特性および森林をめぐる社会のあり方について基本的な視点を学ぶことをねらいとする。駒場キャンパスでの講義、体験を重視した富士癒しの森研究所での現地講義を通じて、知性と感性を働かせながら学ぶ。 富士癒しの森研究所の所在する山梨県山中湖村は,富士山の麓にある観光地であり、別荘も多数存在し、癒しの場として森林の活用が望まれている。しかし,近年ほとんどの森林では,枯れ木の処理,アクセス路の管理,適切な除伐や間伐,などの手入れが行われておらず,大きな樹木や繁茂した潅木がむしろ景観の阻害となったり,樹木が倒れて人や家屋に対して危険であったりする。つまり、ここにおいても森林が地域の環境資源として十分に活用されていない。 富士癒しの森研究所で は,この地域課題の解決に向けて,「癒しの森プロジェクト」という地域と協働した研究・教育活動に取り組んでいる。このプロジェクトでは,とくに森林の持つ人間への「癒し」の機能に着目し,地域の自然および社会の特性に応じて人々と森林との関係を再構築しようとしている。 本ゼミナールは,癒しの森プロジェクトの一環として実施するものである。富士癒しの森研究所およびその周辺での現地講義では、観光やリゾート空間として利用されている森林をいくつか訪れる。そこで地域の方々の案内で、それぞれの森の楽しみ方を体験する。事前講義と現地講義を通じて、地域にある森林を「地域づくり」にどのように生かしうるかを考える機会にしてほしい。 ※受講可能人数:20名まで。 ※ガイダンス:6月17日の第1回目の講義の際に行う。 ※現地講義開講場所:大学院農学生命科学研究科附属演習林富士癒しの森研究所。 ※現地講義開講期間:7月19日(金)夜から7月21日(日)の2泊2日を予定。 ※講義は駒場キャンパスにおける4回の講義(6月17日(月)、6月24日(月)、7月1日(月)、7月8日(月)の5限に実施予定)と7月19日(金)から7月21日(日)にかけて富士癒しの森研究所で実施する2泊2日の現地集中講義で行う。 富士癒しの森研究所への交通費、宿泊費、食費等の実費は自己負担となる。負担額等の現地講義の概要については6月17日の第1回講義時に説明する。 ※このゼミは4月8日(月)6限(18:45~)に駒場キャンパス1313教室にて行われる農学部全学体験ゼミナール合同説明会への参加を予定しています。 出席とレポートで評価する。 教科書は使用しない。 第一回授業日に行う。 2019/6/17 149教室 全学体験ゼミナール 全学体験ゼミナール 時間割コード 40294 S2 授業の目標概要 評価方法 教科書 ガイダンス 347 2 149教室 開講 講義題目 癒しの森と地域社会石橋 整司、齋藤 暖生 藤原 章雄、後藤 晋 (夏) 担当教員 浅野 友子 所属 曜限 単位 農学部 月5 教室 対象

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