2019Sシラバス
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1年 理科 2年 理科 水 5 S 総合科目 E(物質・生命) 31740 講義題目 授業の目標概要 評価方法 教科書 ガイダンス 物理学による生命の記述(アドバンスト理科) 我々の身の回りには、食品、医薬品、プラスチック等の石油化学製品など、柔らかな物質郡で溢れている。これらの総称である「ソフトマター」という単語が、Pierre-Gilles de Gennesのノーベル物理学賞受賞講演において用いられ普及すると共に、ソフトマターの物理的研究が進展してきた。ソフトマター物理学のいわば究極の研究対象として、生物がある。ソフトマターという単語が普及する以前に、Erwin Schrodingerは名著 “What is life?” のもととなる講演を行い、生命現象の物理的面白さや複雑さを紹介している。それから今日までの三四半世紀に実現されてきた生命の物理的記述を紹介し、生命現象に見られる一貫性と多様性を理解する。 本講義の前半では、ソフトという力学的性質の定義から、従来の気体・液体・個体とは異なるソフトマター全般の力学的性質について理解する。その後、生物細胞を題材に力学や熱力学、統計力学の知識を総動員しながら、生命を特徴付ける「生物の形、物質の移送、運動」といった現象について物理的に表現する。さらに、ソフトマターを用いた最先端の応用研究として人工細胞を用いた生細胞の再現や、非平衡定常系という考え方により明らかとなりつつある生命と非生命の境界に存在する未解決問題について学ぶ。 受講者数を20名程度に制限するため、ガイダンス時に微分積分と線形代数に関する基礎学力の確認と、生物学と物理学の複合領域への学習意欲に関する調査を行う。その結果、4日以内に、第2回以降の受講対象者の学生証番号を正門横掲示板に発表する。 レポートと出席状況、定期試験をもとに評価する。 教科書は使用しない。 第一回授業日に行う。 初回ガイダンス場所は1225教室 292 K301 時間割コード 開講 授業科目名 先進科学Ⅲα 担当教員 柳澤 実穂 所属 先進科学 曜限 教室 対象

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