2019Sシラバス
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1年 文科 理科 2年 文科 理科 水 5 S 1年 文科 理科 2年 文科 理科 木 5 総合科目 D(人間・環境) 31641 31639 S 講義題目 授業の目標概要 講義題目 授業の目標概要 評価方法 教科書 ガイダンス 評価方法 教科書 ガイダンス 森の最終形、森とダム、森と癒し 世界の森林が危機的な状況にあり、植林によって環境問題に貢献していることをアピールする企業のCMがTVや新聞に頻繁に流されている。その一方で、日本の国土の68.5%は森林に覆われている。日本は世界有数の森林大国であり、森林は日本最大の「地主」である。さて、皆さんは、このような広大な面積をもつ森林の実態を、どれだけ知っているだろうか。 高校までの生物や地理で、生き物としての樹木や森林に生息する動物、世界の森林の分布などを勉強した人は多いだろう。しかし森林の全体像を知るためには、森林内で何が起きているかを知る自然科学や、森林を取り扱うための技術といった「理系的アプローチ」だけでなく、森林の歴史、経済・経営、法制度、行政・財政といった「森林と人とのかかわり」=「文系的アプローチ」の両方をあわせて学ぶことが不可欠である。その意味で、森林は、東京大学前期課程の総合科目で学ぶ対象として最もふさわしい対象の一つである。 森林を学ぶための場として、東京大学は、北海道、東京、千葉、埼玉、山梨、静岡、愛知の7県に、山手線の内側の面積の5倍以上の面積の森林を演習林として保有しており、その面積は、東京大学の全キャンパス面積の98%を占めている。 本講義は、駒場キャンパスの教室で、東京大学を卒業して社会で活躍する皆さんが教養として知っておくべき「森林の基礎の基礎」についての講義と、演習林で開講する1泊2日のフィールドワーク(現地講義)をあわせて行うことで、森林を机上での学習と実体験により総合的に理解することを目的として開講する。フィールドワークでは、現場に常駐して教育研究を行っている教員の指導のもと、森林の現物に触れるとともに、教員と学生のディスカッションを行う。 ※受講人数は70名に制限します。受講希望者が70名を上回った場合はセレクションを行います。 ※講義室での講義を7回行い、別に、1泊2日のフィールドワークを行います。フィールドワークは以下の1~3から1つを選んで参加します。1~3にはそれぞれ定員がありますので希望の場所に行けるとは限りません。また、もし空きがあれば、複数のフィールドワークに参加することもできます。 1.テーマ:森の最終形 場所:千葉演習林(千葉県鴨川市) 日程:6月1日(土)、2日(日) 2.テーマ:森とダム 場所:生態水文学研究所(愛知県瀬戸市) 日程:6月8日(土)、9日(日) 3.テーマ:森と癒し 場所:富士癒しの森研究所(山梨県山中湖村) 日程:6月15日(土)、16日(日) 講義室での講義の出席、講義のレポート、フィールドワークのレポートの3つの得点を合算して評価する。 2つ以上のフィールドワークに参加し、それぞれレポートを提出した学生は、各フィールドワークのレポートの最高得点をフィールドワークの得点とする。 プリントを配布する。 第一回授業日に行う。 食をささえる水と土の環境科学 2050年までに90億人を超えようとしている人口を養っていくためには、食料生産の維持・増大は欠かせない。2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsを達成するためには,自然環境との調和を図りつつ食料生産の基盤を整備するとともに快適な地域空間を創出する必要があるが,これは容易ではない。様々な個別の問題を自然と社会の法則性や物質の普遍的な特性に基づいて解明し問題解決をすることを可能にするような高度の科学性と専門性が求められる。特に、植物の生育と生態系を条件づける水と土、さらに地域空間における物質循環に関する科学と技術が不可欠である。 また,日本国内に限定すると今後,人口減少と老齢化が進むことも考慮すべき重要な事項となる. この講義では、食料生産、いわゆる農業について、生産効率向上の工夫や持続的な農業生産に関する課題を紹介するとともに農業に関連して生じている様々な環境問題やそのメカニズムを社会的背景と物質循環についての基礎知識やモニタリング技術を含めてわかりやすく解説する。 この講義によって、普段気にしていない水と土を巡る物質循環の科学の私たちの社会・生活における重要性が理解できるようになることを期待する。 出席を前提として、レポートで評価する。レポート課題は、各教員の講義において提示され(最終回でもまとめて提示)、そこから4課題を選択する。レポート提出の締め切りは7月下旬。 教科書は使用しない。 第一回授業日に行う。 272 101教室 162教室 時間割コード 時間割コード 開講 授業科目名 森林環境資源学 開講 授業科目名 水と土の環境科学 担当教員 蔵治 光一郎 担当教員 西村 拓 所属 農学部 所属 農学部 曜限 曜限 教室 教室 対象 対象

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